LP・資料・広告を検証目的で作るという考え方

LPや営業資料を作ると、デザインや文章に時間をかけすぎて検証が遅れがちです。本記事では、制作物を『売るため』だけでなく『確かめるため』に設計する考え方を解説します。

yap編集室|

LPや営業資料を作ると、デザインや文章に時間をかけすぎて検証が遅れがちです。制作物を「売るため」だけでなく「確かめるため」に設計することで、学びのスピードが上がります。


この記事でわかること

  1. 検証目的の制作物設計: 誰に何を聞きたいかを先に決める方法
  2. 必要最低限の要素: 検証に必要な最低限の構成要素
  3. 短期間で回すワークフロー: 作って→回して→学んで→更新するサイクル

基本情報

項目内容
トピックLP・資料の検証目的設計
カテゴリマーケティングガイド
難易度初級〜中級(マーケ・営業向け)

なぜ制作に時間をかけすぎてしまうのか

よくある失敗パターン

パターン状況
デザインへのこだわり何度も修正してリリースが遅れる
文章の推敲コピーライティングに時間をかけすぎ
完璧主義「まだ出せない」と公開を先延ばし
目的の曖昧さ何を確かめたいか不明確なまま制作

制作物の本来の目的

LPや営業資料は「売るため」だけのものではありません。特に新規事業の初期段階では、「確かめるため」の道具として活用すべきです。


検証目的の設計方法

まず「何を確かめたいか」を決める

制作に入る前に、以下の問いに答えます。

検証したいこと具体的な問い
課題の強さこの課題は本当に痛いか
比較対象何と比較されているか
価格反応この価格で払う意思があるか
導入条件何があれば導入を決められるか
チャネルどの経路から来るか

検証仮説を明文化する

例えば、以下のように明文化します。

## LP検証仮説シート

### 検証したい仮説

「中小企業の経理担当者は、月末の請求書処理に1週間以上かけており、
これを半分にできるサービスに月額5万円を払う意思がある」

### 確認したい指標

- LP訪問者のうち、資料請求する割合: 目標5%以上
- 資料請求者のうち、商談に進む割合: 目標30%以上
- 価格ページでの離脱率: 20%以下

### 判断基準

- 上記を満たす: 本格的なマーケティング投資に進む
- 満たさない: 訴求内容・価格・ターゲットを見直す

必要最低限のLP構成

検証に必要な要素だけを揃える

完璧なLPを作る必要はありません。検証に必要な要素だけを揃えます。

要素目的検証段階での要否
ファーストビュー課題認識の確認必須
課題提起痛みの共感必須
解決策サービスの概要必須
価格価格反応の確認必須
CTAアクションの誘導必須
詳細機能説明機能理解後でOK
事例信頼性向上なければ省略可
FAQ疑問解消後でOK

ファーストビューに集中する

スタート期には、ファーストビューだけに絞ってテストするのが得策です。

ファーストビューで確認すべきこと:

  • この課題は刺さるか
  • この表現で伝わるか
  • この価格で反応があるか

ABテストの進め方

テストの優先順位

優先度テスト対象理由
キャッチコピー最も反応に影響
価格表示購買意思に直結
CTAボタンコンバージョンに影響
ファーストビュー画像第一印象を左右
詳細説明文反応への影響は限定的

テストの進め方

LPの最適化は以下の手順で進めます。

  1. 現状と課題を明らかにする: アクセス解析、CVの現状を把握
  2. 改善の仮説を立てる: 優先順位の高い改善策を1つ選び、仮説を立てる
  3. ABテストを実施する: 効果を測定
  4. 有意な結果をもとに改善する: 狙い通りでなければ仮説からやり直し

広告との連携

広告とLPは一体で考える

広告とLPは、まるでリレーのバトンのような関係です。広告が関心を引き、LPが信頼と行動を生み出す。この2つの連携がスムーズに回り始めたとき、コンバージョン率(CVR)は大きく伸びていきます。

広告とLPを別々に作らない

広告とLPを別々に作らないという視点を持つだけで、広告予算のもったいない消費を防げます。

連携ポイント具体例
メッセージの一貫性広告の訴求がLPでも続く
ターゲットの一致広告で集めた人にLPが刺さる
オファーの一致広告で約束したことがLPで得られる

営業資料の検証目的設計

LPと同じ考え方を適用する

営業資料も「売るため」だけでなく「確かめるため」に使えます。

検証したいこと資料での確認方法
課題の優先度どのスライドで質問が出るか
価格感価格説明時の反応
比較対象「他と何が違うか」の質問
導入障壁「社内で通せるか」の懸念

商談後の振り返り

商談のたびに、以下を記録します。

## 商談振り返りシート

### 基本情報

- 顧客名:
- 日時:
- 商談フェーズ:

### 資料への反応

- 興味を示したスライド:
- 質問が出たスライド:
- 反応が薄かったスライド:

### 学び

- 刺さった訴求:
- 改善すべき点:
- 次回反映したいこと:

短期間で回すワークフロー

1週間サイクルの例

曜日タスク
先週の数値レビュー、仮説更新
火〜水改善案の制作
新バージョンのリリース
金〜日データ収集

「完璧」より「速さ」を優先する

LPは「作って終わり」ではなく、公開はスタートラインです。データに基づき、仮説と検証(A/Bテスト)を繰り返すことで、LPは真に成果の出るツールへと進化します。


よくある質問(FAQ)

Q1. 検証用のLPはどのくらいの品質が必要ですか?

「見て意味がわかる」レベルで十分です。完璧なデザインより、反応が測れる状態を優先してください。反応が良ければ後から磨けばよいのです。

Q2. 広告費はどのくらい必要ですか?

検証目的であれば、月10〜30万円程度から始められます。統計的に有意なデータを得るには、各パターンで最低50〜100件程度のコンバージョン(またはクリック)が目安です。

Q3. ノーコードツールでLPを作っても大丈夫ですか?

検証段階では問題ありません。スピードを優先し、Notion、Carrd、STUDIOなどで素早く作ってテストしてください。反応が良ければ本格的なLPに移行します。

Q4. 資料やLPの改善が「改悪」になることはありませんか?

あります。だからこそABテストが重要です。変更前と変更後を同時に走らせ、統計的に有意な差が出てから本格適用します。

Q5. 検証と本番のLPは分けるべきですか?

初期は同じでOKです。検証で得た学びをそのまま本番に反映します。事業が拡大してきたら、検証用のランディングページを別に用意することも検討します。


まとめ

主要ポイント

  1. 制作前に「何を確かめたいか」を決める: 検証仮説を明文化してから制作に入る
  2. 必要最低限の要素に絞る: ファーストビュー・課題・解決策・価格・CTAがあれば検証できる
  3. 短期間で回して学ぶ: 1週間サイクルでデータを見て改善を続ける

次のステップ

  • 次に作るLP・資料で「何を確かめたいか」を書き出す
  • 現在のLPのファーストビューだけを変えたABテストを設計する
  • 商談後の振り返りシートを作成し、運用を始める

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参考リソース


この記事を書いた人

yap

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株式会社yapの新規事業開発コンサルタントたちによる編集チームです。新規事業の仮説検証・PMF設計、営業推進に関する知見を、さまざまなプロジェクト支援の経験をもとに発信しています。